「セミプロに駆逐されるプロという構図勉強会」のマナビ - プロとセミプロはどう共存するか
昨日はとんでもない勉強会にお邪魔させていただきました。内容はもちろんですが、とにかくメンバー、そして熱量がすごかった!
そうそうたる面々!
さて、どんなテーマの勉強会なんだよ、というのは後で説明するとして、4月8日の夜、赤坂のITメディアのセミナールームにて開催されました。そこに、はてなの社員として特別に参加させてもらいました。勉強会という名目ではあるものの、本質は飲み会ということで緊張感とゆるさを両面ある雰囲気がいい感じでした。
会場の雰囲気。まず写真で感じ取っていただければ。
驚くのは発表される人はもちろん、参加している人たちの面々。以下はライトニングトークなどで発表された人たちです。(詳細は検索してお調べください 笑)
- 及川卓也さん
- よしおかひろたかさん
- 沼口 繁さん
- 安藤 幸央さん
- 村地 彰さん
- Akiko Gomiさん
- Mohri Katsuhisaさん
また参加されている方には佐々木俊尚さんやPublickeyの新野さんもおられました。とにかく熱量が高く、発言が止まず飛び交いました。そして、その意見をファシリテーターの及川さんがまとめられ、また皆へ戻し、議論を活発にさせる。大学の時にやっていたディベートなどとは比較にならない盛り上がりでした。勉強会でもなく、LTでもなく、また飲み会でもない、新しい形式のイベントのようで新鮮でした。
そもそも何の勉強会?
「セミプロに駆逐されるプロという構図」というテーマは、Google及川さんFacebookの投稿がきっかけでした。
ブログや各種ソーシャルメディアなどで誰もが自由に発言できる今の時代。本業ではないけれど、知識や技術がそれなりにある人たち、セミプロが多く現れました。そうなることでプロたちにどんな影響があるのか、そんなテーマです。詳細は以下の及川さんのブログ記事を見て頂ければと思います。
簡単に構図をSlideshareでまとめたので御覧ください。
とてもざっくりした説明を入れると
- 今までのプロしかいなかった世界に、セミプロが入ってきた
そうすることで
- 名ばかりの”プロ”は追いやられ、廃れていく
- 本物のプロもセミプロと差別化を図らないと、価格競争にのらざるを得ない
そこで大きな2つの問題。ここが論点
- プロはどう戦っていくべきか
- プロと”プロ”とセミプロを見極める仕組みはどうあるべきか
そして、その構図が執筆に限らず、セミナーや勉強会、編集やカメラマン、デザインやパーソナルファブリケーションの場でも起きているというのです。そこでそれぞれに関わる有名人より生々しいお話を賜ったわけです。
得られたマナビ
昔、私は梅田望夫氏の「ウェブ時代をゆく」を読んで、ブログの可能性に心が踊りました。それは、セミプロがプロと肩を並べ、ご飯が食べられるということが、夢物語ではなく現実となっていることを知ったからです。アメリカンドリームならぬ、ブログドリーム。すべての人に開かれた世界、素晴らしい、と私に衝撃を与えてくれました。
そういった背景もあり、私の考えは完全セミプロ寄りでありました。しかし、今回登場された多くのプロの話を聞いて、そんな単純な話じゃあないなと知らされました。原稿料がびっくりくらい下がってる事実など、考えたこともありませんでした。技術革新により、誰もがよい技術を持てる今、技術以外で勝負しなければならないプロの厳しさもまた知らされました。
逆にセミプロとしてプロに勝とうと思っても、難しい現実も知りました。プロが今まで大事にしてきた既得権益を守るために、ありとあらゆる手段を講じている非情な現実があったのです。(具体的には言えないのが申し訳ないのですが)
プロがどう戦っていくべきかは、プロでない以上語るのは避けます。まずはセミプロとプロのどちらがハッピーではなく、ともにハッピーになれる仕組み。それが一番求められています。そこで正当な評価をくだして、良質なコンテンツをユーザーに届ける。それ以上のことは言えません。じゃあ、その仕組みって何なのよ?というのは非常に大きいテーマ。今後もじっくり考えたいですね。
また機会があれば書きたいと思います。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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