新人に伝えてる、当たり前の「効率化」の話
効率をものすごく重視している。限られた命ゆえ、無駄な時間は省きたい。
その効率化に関することを、後輩でもあるアルバイトに話をする内容をメモがてら書いておく。後輩や部下に話す時なんかに参考にしてもらえればうれしい。
人生の先輩方からしたら当たり前のことだと思うので、読み流していただければと思う。よければ後輩に「読んどけよ」とお伝えください。
まずはじめに目的を意識してもらう
話をする時にまずやってもらうことがある。それは「なぜ業務を効率化しなければならないか」を考えてもらうこと。
方法論うんぬんを語る前に、「もっと業務を効率よくこなしたい」という気持ちをまず持ってもらうことが目的だ。というか、そこが抜ければ、どんなすごい方法を語っても何も入っていかない。
ということで「なぜ業務を効率化しなければならないか」をブレストする。相手に問い、相槌を打ちながら、その思考を深めていってもらう。
別にここに答えは求めない。状況によって異なるからだ。話を徹底的に聞き出した後、あなたが思ってる答えを参考までに伝えてあげよう。
営業であれば売上を最大限高めるために、訪問回数を増やすなり、質を高めるために必要だ、といった話だろうか。開発者であれば限られた短い期間の中で高い生産性を出すために、無駄なことはやらないとか、なんでもいい。
とにかく真剣に考えてもらい、自分事としてもらう。これが始めの一歩だ。
効率化の思考を手に入れる
次に基本的な効率化の思考を伝える。
- 以下3点を順に理解していく
- PDSサイクル
- 時間管理のマトリックス
- GTD
が、正直後の2つはどうでもいい。とにかくPDSサイクルだけはしっかり伝える。すべての基本だからだ。
- Plan(計画)⇒Do(実行)⇒See(確認)
- Plan(計画):実行する前に必ずまず計画を立てる。
- すべての肝はココ。計画が間違えば全てが狂う。計画の時間は十二分にとる
- なお計画の際は、目標を数値化するなど具体化が必要。Ex:タスク実行時間や期限など
- また大きなタスクについては、限界まで細分化を図る。はてな記法を使うのオススメ
- Do(実行):計画の通りに実行するだけ。
- 最初は時間がかかるのは仕方ないが、二回目以降は前回より早くなっていなければおかしい。
- See(確認):やりきって終りではなく、必ず実行後は確認をする。
- 確認をしていないものを納品するのはお客様相手であればクレーム、社内相手だと相手の工数を奪うことに。
- どうしても分からないところは早い時点で相談する
時間管理のマトリックスとGTDについては、紹介だけしておく。少し仕事ができるようになったら読もう、とでも言っておこう。
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 1996/12
- メディア: 単行本
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- 作者: デビッド・アレン,田口元
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最初にこれらをやらせるのは、あまりおすすめしない。むしろ混乱させる結果に終わる。基本に忠実にいきたい。相手は、あなたほど仕事ができないのだから。
タスクを始める前に
考え方はここまでで、ここからは具体的にどうタスクを管理していくかの話となる。
タスク管理の方法は無限といっていいほどある。が、最初は考え方を身につけるという点でおすすめしたいことがある。
それは紙に書いて管理することだ。
僕なんかがまさにそうだったのだけれど、最初からやたらデジタルに頼ろうとする人が多い。本を読んで猿マネしてる人たちだ。そのやる気はいいけれど、たいてい使いこなせていない。もしそういう新人さんだとしたら、なおさら紙を進めたい。
紙は不便な点ももちろんあるが、図でも表でも書けて自由度が一番高いし、質感があるから定着しやすい。始めるにはうってつけだ。
紙で満足に管理できるようになったら(タスク漏れや期限オーバーなどがなくなった状態)、PCなどのデジタルツールに移行するのが、正当な流れだろう。
やるべきことは以下の作業だ。
- 紙に考えられるタスクをすべて書きだす
- 出たタスクに優先順位を付けて分類
- 一つ一つのタスクに想定時間を設ける
- 一日の終了後に振り返りをする
相手にとってやるべきタスクは最初は分からない。そこは「自分に聞け」と伝えてあげると安心するだろう。安心とともに伝えたいのは「自分でも考えろ」ということ。あたりまえだけれど。
優先順位についてはかなり難しいと思うが、そのチームや組織において最重要視されているゴールを伝え、その考え方はあなたしか伝えられない。こればかりはきちんとつたえてあげたい。
そしてタスクを整理してもらった後、時間を見積もらせる。ざっくりで構わない。むしろ多めに盛らせる。そして、それを見える形にしてもらう、約束をする。その時間の約束に収めるよう工夫をさせる。
こうすることで、アウトプットをしようという意識付けもできるし、反省ができる。時間に収まってないと言うことは計画が悪いのか、見積が悪いのか、実行が遅いのか、そのどれか。それを深く考えてもらう。
まずはこれらを実施し、その後守破離でオリジナルを確立していく。基本に忠実あれ、というのは口を酸っぱくしてもいいすぎることはない。
まとめ:基本をおさえるのが結局一番効率的
効率化好きで「ライフハック!ライフハック!」言ってた自分だが、少し働いて思うのは、これ完成はないな、ってこと。その人によっても、その状況によっても適切な形は違う。顔が千差万別のように、生き方や性格が違ければ、タスク管理の最適解も人それぞれだ。
けれど、基本的なところは変わらない。表面のツールが変わるだけで。だからこれから働くって人には、あまりその表面部分にとらわれてほしくない。そこは応用だから。応用からは入っちゃいけない。確実につまづき、逆に非効率だ。僕のような失敗はしてはいけない。
改めて言うが、基本でいいんだよ。カッコつけんなよと。当たり前を当たり前にできるようになりたい。
自戒を込めて。
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